角帯の作り方 整経(せいけい)

角帯はたて糸とよこ糸が組み合わされて、織られている厚めの生地です。そのたて糸を並べる作業が”整経”。文字の通り、タテをととのえる。まずは枠に返した糸を並べていきます。昔は”砂場(すなば)”と言って小さな石を敷き詰めた所に枠を並べていましたが、当社では20年程前に人工芝に変えました。小さな石は枠が固定されていいのですが、ゴミが堆積しやすかったのです。人工芝にして作業後に掃除機でゴミをとってから次の整経をするようにしております。ここに並べた糸を引き上げドラムに巻いていきます。

これは幅揃え筬と言って、一回に並べる糸の幅を一定にする道具。たて糸の本数と整経の幅を計算して使い分けます。

コレがドラム。太鼓とも言います。当社のドラムは一周4.5メートル。整形するたびに、何回このドラムに巻いていくかを計算して、糸が足りるかも計算して巻いていきます。この作業の出来がその後の織物の織りやすいかどうかにかかってきますので、神経を使う作業です。

ドラムに巻き終えると、上のようにロール状にして完成です。これを織機の後方にセットしてたて糸として活躍します。